スキャンダル
- seasonofmackerelsky
- 2016年2月14日
- 読了時間: 4分
こんばんは
サイトにようこそ
拍手もいっぱいありがとうございます。
ご連絡~
トップページをちょっとだけ簡略化しました。My worksに行くのに幾つもリンクがあったりしたので、一つだけにしました(PCサイトなら上部のタブ、スマホ版だとえーと、メニューのアイコン? ていうの?)をご利用ください。
そして、「前奏曲」のオマケ、ミッターマイヤー夫妻の「ウェディングケーキ」、更新しています。
ミッタンもエヴァちゃんも少し壊れている感じですが、二人にとって一生に一度の日だから、普段とはちょっと違うよね。うん。
最近、某タレントや某議員が不倫してたとかで世間を騒がせていますが、どうも、こういう話題がしょっちゅう上がるのはうんざりしますね。不倫は当然、言語道断。不倫された奥さんやその子供にとってはけしからん話ですが、他人が鼻息荒く、指さして糾弾するようなことですかね。私自身は不倫絶対許しませんけどね。
こんなことを言い出すのも訳があります。すなわち、『ロイエンタールがエルフリーデを囲っていたのはそれほど重大な問題か?』ということが心に引っ掛かっておるからなのです、ハイ。決してワイドショーネタで盛り上げるつもりはありません。
銀英伝が表は西洋風、背骨は古代中国、その内実は日本の政治、社会を反映していると思うのですよ。
例えば、フランスの現大統領、オランド氏はかつてのパートナーとは内縁関係でした。ところが、オランドは別に恋人が出来て、パートナーは薬を飲んで自殺しかけ…、と言う愁嘆場になり破局。
過去の大統領も似たり寄ったりです。オランド氏とパートナーは夫婦同然にみなされていたので、よそに恋人を作ったことは不倫になります。しかし、それで政治生命を絶たれたりしているわけではない。
政治家に完璧な倫理観と道徳観を求める日本と、すべて個人的な問題として考えるフランス。これはひとえに文化の違い―しかも非常に大きな―でもあるので、どちらが正しい、間違っているという議論ではありません。アメリカやイギリスはどちらかというと日本と同じ感覚でしょう(例:クリントン氏の女性問題)。
それでロイエンタール問題(笑)も、日本人的倫理観の観点から描かれたエピソードではないかと思います。ロイエンタールの女性関係の乱脈さを不快に思う人物(この場合、司法尚書ブルックドルフ)にあら探しをされて、エルフリーデの存在をさも問題ありげに取り上げられたと。
1) 故リヒテンラーデ一族の娘を匿っているのは陛下の御意に背く
2) エルフリーデから、ロイエンタールが子供のために(皇帝よりも)上を目指す、と言ったと証言を得る
3) ロイエンタールに皇帝に対する叛意あり、との疑惑が持ち上がる
ラインハルトは原作の表現では、他人の色ごとに興味はない、としているんですが、あるいは彼が女性経験が普通にある青年だったら、こんな弾劾は一笑に付したかもしれない。彼は専制君主だから、『ロイエンタールはそのような男ではない』、とでも言えば終わり、です。そうしたらロイエンタールはどうしただろうか。
興味はないとしながらも申し開きをさせたのは、ラインハルト自身の潔癖さの現れか。しかも、他の重臣たちの陪席を許したのも、公平さを装いながら、何かロイエンタールを矯めようとする心理が働いていたのかもしれない。
ロイエンタールはよく我慢した…、あるいは彼は皇帝を信じていたんでしょうね…。そもそも、2)のエルフリーデの証言はでっちあげなので、ロイエンタールにすれば心外もいいところです。ラインハルトは何でもないことを大きな問題にして、ロイエンタールとの関係に大きなしこりを残した。
ラインハルトが若すぎた、オーベルシュタインが巧妙過ぎた、ラングが狡猾だった…、まあ、いろいろあるんですけど。
これは一言でいうと、『ジークフリード・キルヒアイスが生きてあれば…』ということでしょうかね。皇帝に厳しくてすみません。
ところで、フランスのかつての大統領、ミッテラン氏は友達じゃなくて愛人が100人いたとかいう人ですが、大統領就任後の記者会見で婚外子の存在について聞かれ、こう答えたそうな。
『Et alors?』
―それがどうした?
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