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あかつきに咲く花

5、

 

フラウ・ライマンの校長室の壁に据え付けられた金庫には男が取り付いて暴こうとしていた。オスカーは男爵夫人を両手に抱えてとっさに反撃が出来ずにいたため、抵抗する前に捕えられた。その場にいた男の一人に殴られ、縛り上げられ、所持していた武器を奪われた。真っ青になってソファに倒れ込んだケーラー男爵夫人と、怒りに言葉を失い、真っ赤になっているフラウ・ライマン、小さく震えてじっとしているエルフリーデはそれぞれ、両手を前に縛られた。
オスカーは後ろ手に両手を縛り上げられ椅子に括られてブラスターを突きつけられた状態で、じっと無法者たちを見つめていた。
無法者はたった三人だったが、それぞれ大きな武器を手にして、無抵抗の人質たちにその銃口を向けていた。
「こんなうまくいくとは思わなかったぜ! 早くしろ! まだ開けられねえのか!」
オスカーに銃口を向けている男が金庫の前に張り付いている男にどなった。
「慎重にやってんだ。俺が今まで開けられなかった金庫があるかってんだ」
フラウ・ライマンが喧嘩中の猫のような唸り声を上げた。
「あんたたち、そこから離れなさい! その中身を持って行ったら承知しないわよ!」
「へえ、よっぽどいいものが入ってるんだな、…っと、開いたぜ」
男が中からいくつかの封筒に入った紙幣や帳簿を取り出した。
「…なんだ、こんだけかよ」
「それは生徒たちが一生懸命育てたものを朝市で売った売上金なのよ。後で銀行に収めるものなんだから。帝国のために戦死した貧しい兵士の子供たちなのよ。そんな子たちからお金を盗もうっていうの!?」
男が嘲笑って床に放ってあったずだ袋に封筒を投げ入れた。
「そりゃ気の毒だね。しかしまあ、こんないい学校に通ってんじゃ、それほど悲惨って訳でもなさそうだ。学校にいるうちから哀れな俺らに恵んでくれる練習になっていいだろ。―そうだ」
金庫に張り付いていた男は囚われ人を興味深そうにじっと見た。
「あんたのそのキラキラした飾りを貰っとこうか、その耳につけてるやつだよ」
フラウ・ライマンは口をつぐんで男をきりりと睨み付けた。女性たちに近づこうとする男に、オスカーに銃口を向けている男が声をかける。
「年増はお前に任せるから、女の子をこっちへ寄越してくれ。可愛い指になんか光る石が付いた指輪をしてる。それに、その子のハンドバッグは意外にいいもんが入ってそうだぜ」
エルフリーデは膝の上でスカートを握りしめていた手を急いで離し、右手で左手を覆った。小指に父から15歳の誕生日に贈られた指輪をしていた。小さなダイヤを敷き詰めたパヴェのデザインが引き立つ、バンドが太めのプラチナの指輪だ。曲線が可愛らしいものだが、その輝きは十分人目を引く。エルフリーデには分からないことだったが、この指輪を換金すると金庫から奪われた売上金の何十倍にもなるものだった。
「ロルフ、あんたから聞いた話みたいにこの女の子の指をぶった切って指輪ごとプレゼントするぜ」
「小せえ指だから簡単に切れそうだな」
男二人はゲラゲラと笑った。エルフリーデは彼らが何を話しているかようやく気づき、両手を胸に押し付けた。指輪を奪うために指を…?
「じゃあ、こっちの女は耳を…」
「うるせえ!!」
仲間が続ける言葉に、ロルフと呼びかけられた男が怒鳴りつけた。仲間の男二人はロルフをびっくりしたように見た。
エルフリーデたちが囚われてからずっと、この男は仲間や人質から離れて、戸口付近に立って扉から廊下を警戒していた。ロルフは血走った目を室内に向けて睨み付けると、奥歯を鳴らした。
「俺はあの腐った貴族どもじゃねえ。そこの軍人野郎とも違う。たかが指輪、女を傷付けずにとるなんざ簡単なことだろ。てめえら馬鹿か」
「へえ、そうかい」
白けたようにオスカーに銃口を向けた男が答えた。
「貴様は徴兵崩れか。戦場が嫌になったか」
これまでただ黙って一部始終を静かな瞳で見ていたオスカーが初めて口を開いた。ロルフは床に唾を吐いてオスカーをじろりを見た。
「俺は去年のあの戦の後、円満に除隊になってるんだ、脱走兵じゃねえ。あんたにゃあ残念なこったろうが。もっとも、あんときゃあお宝抱えて脱走しようってやつはごまんといたが、その前に貴族どもの射撃のお相手になってみんな死にやがった」
「あんたもロルフの話を聞くといいぜ、軍人さんよ。こいつがひでえ目にあってた時に、あんたなんざこのオーディンで美人で金持ちの女相手によろしくやってたんだろ、どうせ」
オスカーに向けた銃口を左右に振りながら、仲間の男が嘲笑ったので、女性たちの側にいる男も笑って言った。
「偉い奴らはみんな平民の兵を盾にして後ろの方で縮こまってワインでも飲んでんのさ。汚ねえ仕事はみんな俺らにやらせてな。俺ん時は糞みてえなことはなかったが、それでも奴らには散々な目にあわされたぜ」

ロルフが手元の銃を虚ろな目で見ながら誰にともなく言った。
「あいつらみんな人間じゃねえ…。あの婆だって貴族だったに違えねえが、指輪を指ごと取られて血だらけで命乞いしてる女に、うるせえってんで口にナイフを突っ込みやがった。そのもう死んでる、婆の血まみれのドレスをまくり上げて、そいつの股の間に自分のもんを突っ込んで、それでどんだけ自分が男らしいか自慢してやがった…。あいつら貴族どもは悪魔だ…。一度なんざ奴らは腹ぼての貴族の女の腹を…」
「やめて! やめて!! いったい何の話をしているの!! それ以上やめて!!」
フラウ・ライマンが体を丸めて縮こまった。両手を縛られていて耳をふさぐことが出来ないため、真っ青になって両肩の間に頭を埋めて耳を隠そうとしていた。
「こいつは先年の叛乱の鎮圧軍の愚行に付き合わされたんだろう。あなたもご存じだろう、フラウ・ライマン。爆破事件で身内を失った貴族どもが多数参加していた」
怯えた瞳をしていたが、フラウ・ライマンが強い反感を秘めた顔を上げた。
「私が知る人たちも参加したけれど、みんな優しい、楽しい人たちよ。この男が言うようなことをするはずないわ。一人二人の愚かな若者の仕業を大げさに言っているのよ」
「復讐と残虐な行為の快楽に溺れた者どもはそこら中にいた」
「ありえないわ、そんな行為をした人たちが本当にそんなにいたら、大問題になったはずよ。そんな話、誰からも聞かなかったわ」
オスカーはそれに対して何も言わなかった。エルフリーデは彼の冷たい笑みを見て背筋が縮こまった。
ロルフが守っていた戸口から離れてオスカーに近づいた。
「へえ…。あんたもあの場にいたんだな。こっちの女の言う通り、あの後何か言う奴なんかいなかった。貴族じゃない軍人もいたようだが、みんな自分が可愛いんだ。あの時、下手な口をきいてたら殺されたに違いねえ」
「その通りだな」
何が楽しいのか、オスカーがくすくすと笑った。ロルフは突然手に持っていたブラスターでオスカーの頬を殴った。その衝撃で身体が傾いたが、椅子に縛りつけられていたおかげで彼は床に倒れ込まずに済んだ。
「何笑ってやがる! どうせてめえも黙って見ていた口だろう! いや、一緒に死んだ婆からネックレスをはぎ取ったり、あそこから血を流してる女を回して楽しんでたんだろ!」
オスカーが切れた唇から血を流して、それでも笑って答えた。
「それを黙ってみていたのはきさまの方だろう。何もできずにいた憂さを今、こそ泥を働いて晴らしているわけか」
「こそ泥じゃねえ! 俺らから泥棒してやがんのは金持ちどもの方だ! そいつらからちょっともらうくらいなんでもねえことだ!」
「それでは聞くが、きさまはあの戦場で馬鹿な貴族どもを懲らしめたかったのか? それとも、一緒になって女を漁りたかったのか? 金持ちどもからちょっともらう行為と、戦場で貴族どもが女から指輪を奪った行為と、いったいどこが違う?」
男の足がオスカーの顔をめがけて蹴り上げられて、エルフリーデが悲鳴を上げた。再び顔を上げたオスカーの頬は男の靴底に擦り上げられて、真っ赤になっていた。頬に一筋、血が流れた。ロルフの靴底が頬の柔らかい皮膚を切ったに違いなかった。
それでもオスカーは笑うことを止めなかった。
「きさまらはどいつもこいつも、みんな同じだ。貴族も平民もない。正論を突きつけられて反論出来ないとなると、殴るか蹴るか、どちらかだ」
「なんだと! 俺があの悪魔みたいなやつらと一緒だっていうのか!」
「こんなところでおれを張り倒して、それで明日からきさまらは生き易くなるのか。こんな小さな学校で子供の売上金を奪ったところで、貴族どもにとっては痛くもない。また、きさまに似た平民の誰かを張り倒す、より弱い者たちを殴りつける。それを繰り返すだけだ」
「うるせえ!!」
ロルフは再びオスカーを蹴り上げた。今度は彼の腹に汚れた靴がめり込み、オスカーは息を吐いた。咳き込みながらも、まだ笑っているので、ロルフのブラスターを握った拳がオスカーの口を狙って殴った。
「いい加減に黙りやがれ!」
「…貴族どもに虐げられた年月が長すぎて、反抗することもおぼつかないか…。きさまもそうだろう? 凡夫の悲しさだな」
オスカーの言葉の意味も分からず、ロルフは再び彼を蹴り上げた。
「あまりに長く上からの締め付けが常態化して、そんなことが可能だとは思いもしなくなる。そうだ…、それに気づき、真に戦うことが出来る者は多くはない…」
「こいつ、何をべらべらしゃべってやがる!?」
オスカーの側に立ってロルフが殴るのを見ていた男が、ロルフとは反対側からオスカーのこめかみをブラスターで殴った。血が吹き飛び、オスカーの首ががくんと揺れた。一瞬虚ろになった青い瞳が見えてエルフリーデは叫んだ。
「やめて! もうやめて!! 縛りつけた人を殴るなんて卑怯なことやめて! オスカーが死んでしまう!」
彼女のか細い悲鳴に、意識を飛ばしていたかに見えたオスカーが口から血を流しながら、顔を上げて言った。
「…好きなだけ殴ればいい。俺を殴ったところで金にも薬にもなりはしない…。どうせこいつらも貴族どもも同じ穴の狢だ。虐げ、虐げられを繰り返して、500年の歳月の間、何も変わらない」
「まだ言ってやがる! 俺たちをあいつら悪魔どもと一緒にするな!!」
「…ほう、違うと言うのか。女を捕えてその持ち物を盗ろうと言う輩が」
ロルフはオスカーの足を勢いよく蹴り飛ばした。その余勢を駆ってくるりと振り返ると、女性たちの方へつかつかと歩み寄り、エルフリーデの腕を掴んで立ち上がらせた。
「…いや…!!」
悲鳴を上げてフラウ・ライマンのそばを離れまいとするエルフリーデをロルフは引っ張って行った。彼女の背中をドンと押し、オスカーの足元に這いつくばらせると、屈みこんで縛った両手を解放した。
「…おい…!?」
仲間が制止するのを睨み付けて黙らせ、ロルフは言った。
「俺らはあの貴族の悪魔どもと違う。てめえが言いたいのは俺らが奴らの言いなりになりたくねえなら、なぜ黙って従ってるかってことだろう。それをどうかしようなんて頭は俺にはねえ。てめえも分かってんだろ、俺らにどうにか出来るはずねえんだ。今、食うために必要なもんを奴らから奪うだけだ。だが、関係ない女の子を苛めて楽しむつもりはねえ」
ロルフはエルフリーデの背中をブーツのつま先で軽く小突いた。
「あんたは行けよ。こっちの軍人と年増の女たちは個人的に金の相談だ。だが、あんたは帰れ」
「ロルフ、この女の子だって金持ちの子だろ、親から身代金をせびられるんじゃないか」
ロルフは仲間に向かって唾を吐いた。
「そんなことしたら、憲兵も出てきておおごとになるぞ。こっちのやつらは悪い噂を立てられたくないだろうからな、てめえらの判断で金が出せる。女の子を質にとっても胸糞悪いだけだ」
「…分かったよ、あんたのやり方の方がずっと面倒な気がするけどな。ほら、立ちな」
だが、エルフリーデはオスカーの両足にしがみついた。
「嫌! あなたたち、オスカーに何する気よ! 指輪でもネックレスでもなんでもあげるから、もうオスカーを解放して!」
オスカーの脛に身体を寄せたまま、指から指輪を外し、首の後ろに手を回してネックレスを外した。ロルフは突きつけられたアクセサリーをじっと見てから受け取った。
「へえ、あんたこいつが好きなんだな。恋人って訳か…。こいつのためなら何でもするか?」
「だめよ、フロイライン、あなた! 黙って行きなさい!!」
咄嗟に立ち上がってフラウ・ライマンが恐れの見える声で叫んだが、見張りの男がフラウの肩を掴んで座らせた。仲間の男たちも何を言うか興味を持ったようにロルフを見た。
「あんた、金をたんまり持ってこい。ちゃんと持ってこれたら、こいつを解放してやる。だけど、憲兵やなんかを連れて来やがったらこいつの命はないぜ。それに十分な金がなけりゃ振り出しに戻る、だ」
エルフリーデはオスカーの膝から顔を上げた。
「私…、だってお金なんて…」
オスカーの優しい声がエルフリーデに降り注いだ。
「ロルフ、彼女のような貴族の娘は現金を見たことも、それがどこにあるのかも知らんのが普通だ。彼女を解放すると言うのなら下手な細工はやめて黙って行かせろ」
「じゃあ、こういう指輪とかなんかあるだろ! それに親の部屋とかに行けば金が隠してあるんじゃないのか。自分で方法を探せよ、それが出来ねえんなら、あんたの恋人は死体になるだけだ」
突然、臥せっていたはずのケーラー男爵夫人が声を上げた。
「エルフリーデ、あのレッケンドルフという青年はどうしたの? 彼を連れてくるのよ! そうすれば私たちみんな助かるわ!」
はっとしてエルフリーデは夫人を見つめた。ケーラー男爵夫人は真っ赤な顔に目を爛々と輝かせて得意げに顔を上げていた。男たちもまた、ぎょっとしたように夫人を見た。
「おい、他に仲間がいるってことかよ! 外で見張ってる奴らからなんか連絡ねえのか!」
「何も来ていない。さっきの通信じゃ、問題なしって話だった」
ロルフが戸口に立ってしばらく室内の様子にかまわずにいたのは、外で見張っている仲間の通信を待っていたかららしい。彼ら以外に何人いるのか…。
エルフリーデはレッケンドルフが今に至るまでこの場に現れないことに気づいていた。ということは、彼はすでに無事逃げ出すことが出来たのだろう。逃げ出して、きっと助けを連れてくれると密かに思っていた。だが、夫人がその存在を明らかにしてしまったことで、男たちに焦りが見え始めた。
「おい、やべえかもしんねえぞ…! ロルフ、女の子なんかほっとけよ。軍人は面倒だ、殺しちまえ。女だけ連れて逃げるんだ」
エルフリーデがオスカーの膝にしがみついて悲鳴を上げた。
「やめて! 言う通りにするからオスカーに何もしないで! レッケンドルフ大尉を見つけて、憲兵は連れてこないように言うから! お金は分からないけど、おかあさまのネックレスがあるし、大きな指輪もあるの! だから…」
ロルフがエルフリーデをじっと見た。
「…30分以内だ。それ以上かかったら憲兵に連絡したと見て、こいつを殺して女たちを連れて逃げる」
「今時計がないの…。ハンドバッグに…」
いらいらした様子でロルフがエルフリーデの膝にハンドバッグを放り投げた。
「持って行け。さっさとしろ」
「エルフリーデ」
オスカーが彼女に声をかけたので、エルフリーデはその顔を見た。
彼女がいつも夢見る、彼のつややかで綺麗な顔が…!
頬は靴底に擦られて真っ赤で腫れており、瞼や口や鼻から血を流している。軍服の肩や腹の辺りにも靴跡がついて、その下の身体もあざになっているだろうと思われた。今はまだ、ちょっと怪我をしたという程度だ。だが、彼女が間に合わなければ、いつまで大丈夫か分からない。
エルフリーデは泣くことも出来ずに、ただ心臓が早鐘を打つのを聞いていた。彼の血だらけの顔に震える両手を添えて、そっと唇に接吻すると、彼の血の味を舌に感じ怖くなった。
「オスカー、もうこの人たちを怒らせるようなこと言わないで。私、必ずお金を持ってくるから、だから、大人しくして待ってて」
「おれに馬鹿にされて黙っていろとは、無理な注文だな」
「お願いだから…」
エルフリーデはオスカーの首に腕をまわして、その血のにじむ頬に自分の白い頬を寄せた。オスカーの唇がエルフリーデの耳朶に触れる。その息遣いを耳に感じ、エルフリーデが震えたので、オスカーが静かに笑った。彼の呼吸は焦りも動揺もなく、常のまま静かだった。
「エルフリーデ―」
オスカーが彼女の耳に囁いた。
エルフリーデはただじっと、温かい息遣いと体温を感じて彼を抱きしめていた。
「おい、いい加減に行け。今から30分後だぞ」
ロルフに催促されて、エルフリーデは立ち上がった。
エルフリーデはじっとオスカーの目を見て、後ろ歩きに彼からゆっくり遠ざかった。オスカーが小さく微笑んで彼女に向かって微かに頷いた。
エルフリーデはしっかりと彼に頷き返した。
「ちょっと! なんであの小娘が逃げて私はここに縛られているのよ! 私の方こそ逃がしてよ! あんな子より私の方が財産があるのよ!」
ケーラー男爵夫人が喚いた。エルフリーデは目を見張って夫人に振り向いた。彼女を見る夫人の表情はひどく憎々しげなものだった。エルフリーデは悲しくなり、オスカーを見た。オスカーは眉をひそめて夫人を見ていたが、その視線をエルフリーデに向け、「行け」と言った。
エルフリーデは扉を出て、走り出した。

 

 

エルフリーデの耳朶にオスカーの息が触れ、彼の言葉がそっと紡がれた。
「ローエングラム元帥府にミッターマイヤー中将を訪ねろ。ロイエンタールが卿を待っていると言って奴をここへ連れてこい」

 

 

通りを出て、頬に血の跡をつけて走るエルフリーデの頭の中に、3つの名前がこだましていた。その中の一つが一番重く、大きな鐘の音となって響いていた。
 

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